・金曜の夜。会社の飲み会がなくなり、彼にご飯行こうと誘われたので、大阪へ向かった。

どうやら、朝からずーーっとおでんが食べたかったらしい。

ここは、2度目。
前回は、確か彼と付き合って始めての冬に一緒に来た。
上品で落ち着いた雰囲気でとても大好きなお店。

色々話して、

大好きなホテルのバーへ連れてもらう。

とってもとっても素敵な夜だった。


彼に知られたくなかった、言いたくなかった事、言ってしまった。
言ったからって何がどう変わるわけでもなく、ただ彼が嫌な気分になるって
分かってたけれど、自分が楽になりたいが為に話してしまった。

彼の過去に対してヒドイ言葉をぶつけた私は何?って内容の話。
気持ち悪いって言った彼の過去と同じ内容の話。

話しながら、彼に何て思われるのか怖くて震えが止まらなくて
少し話しては彼の顔色を伺い、ゆっくりと話した。

話したのは、昨年彼と付き合う前の出来事。
彼の下で働くBくんとの話。

平静を保っているけれど、彼の顔色が少しずつ変わってくのが分かった。

全部聞き終わったあとで
「それで終わり?
何かあったって知ってたよ。詳しい事までは知らなかったけど。
でも、こーやって改めて○○の口から聞くとショックだなあ。
でも、俺と付き合う前の話だから、何も言えないし、今は今だからね。
そーやって、言いたくない事言ってくれたのは、Bの事すっかり
浄化できたからだと思うからさ。
ま、でも披露宴にはもう呼ばないけどね」
と言って笑った彼。

私は、何度も何度もごめんね、って彼に言った。
今更嫌な話聞かせてしまってごめんね、って。

彼の過去の話を知り嫉妬してヒドイ事言うたびに
自分の過去が痛かった。

彼が、「これでフェアだね」って言ってくれた。
ラクになれた。


私の大好きなピンクのシャツを着ていた彼。
からかう様に、
「ねぇ?今日何でピンク着てきたのぉ?」って聞く。
彼の口元は少しニヤけながらも
「なーーんにもないよ。これしかなかったの」って答える。

彼の表情も言葉も仕草も汚い部分もキライな部分も全てわたしにとっては宝物。
わたしの、大嫌いな部分も両手を広げて受け入れてくれる。
その彼の大きな胸の中でわたしは、これほどないくらいの安心を手に入れる。

その場所が大好きで、もうここじゃないとダメなんだ。

わたしの宝物の場所。

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