海の向こうのから

2004年8月2日
その昔、海の向こうの人と恋に落ちたことがある。

日本に大切な人がいて、自分の気持ちが分からなくなっていた時。
情で続いているような、いつも自分の気持ちに問いかけていたころ。
当時の大切な人に別れを告げた。でもカレは納得してくれず、中途半端な細い細い糸がつながった状態のまま、私は友達と海の向こうへ渡った。

熱した空気、真っ青な空、屈託のない笑顔の彼ら、青い透き通るどこまでも続く海、ごったがえしている町並み、広がる水田、ガラムの香り。

全てが新鮮だった。
全てを吸収したかった。

自分の気持ちを確認するには充分すぎるほどの時間、空間、そして景色。
考えようとするのではなく、自然とあふれ出る気持ち。
自分の心を確認する。

私にとってカレは、今の人じゃない。

この土地は、たくさんのことをくれた。
自由、優しさ、思いやり、生き方、穏やかな気持ち、たくさん。

そして私はここで恋に落ちた。
真剣に好きだった。
カレの笑顔、ワガママさも優しさも全部いとおしかった。
サンセットを二人眺めて、ずーーと一緒だよって片言の日本語で言ってくれた彼、一緒に入った海、地球上ではない天国にいるような気持ちだった。これ以上の幸せはなかった。
あのころの私はとっても強かった。負ける気がしなかった。

結局、カレとはあまり長く続かず、終わってしまったけど、今でも海の向こうから連絡をくれる。
そのたび、電話の向こうでの雑音を聞きながら、カレの居る場所を想像する。
私のワガママで終わってしまった私たちの恋。
でもそれをも許して、こうやってコンタクトをとろうとしてくれるカレ。
近くにいてもつながりの儚さを感じる中、こんなに遠くから私のことを心配してくれる人が居る。

5年の月日がたった今も繋がりの太さを感じれる今。
幸せなのかもしれない。と思う。

次会った時は、とてもいい関係で会えるような気がしてならない。
時が変われば関係も変わる。

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